「実家じまいをしなければいけないとわかっているが、費用が高すぎて動けない」
この悩みを抱えている方は決して少なくありません。一軒家の実家じまいには遺品整理・ハウスクリーニング・解体・不動産処理など複数の費用が重なり、総額が数十万〜数百万円になることがあります。収入が限られている状況では、最初の一歩が踏み出せないのも当然です。
しかし、実は「お金がないと実家じまいは無理」というのは誤解です。費用の大部分を相殺できる方法・自治体からの補助金・費用をかけずに処分できる選択肢など、知っているかどうかで実質的な出費が大きく変わります。
この記事では、実家じまいの費用を最小限に抑えるための7つの方法と、使える補助金・税制優遇制度を詳しく解説します。
豊富な実績を持つ遺品整理の専門店「株式会社ココロセイリ」の代表取締役社長
実家じまいにかかる費用の全体像
まず、実家じまいにどれだけの費用がかかるかを全体像で把握してください。知らずに進めると、想定外の出費に慌てることになります。
| 作業内容 | 費用の目安 | 必須かどうか |
|---|---|---|
| 遺品整理・家財処分 | 35万〜80万円以上(一軒家) | 必須 |
| ハウスクリーニング | 10万〜30万円程度 | 売却・賃貸時は必要 |
| 解体工事 | 木造30坪:90万〜120万円程度 | 更地売却時は必要 |
| 建物滅失登記 | 4万〜5万円程度 | 解体後は必要 |
| 相続登記 | 5万〜15万円程度(司法書士費用含む) | 不動産がある場合 |
| 不動産仲介手数料 | 売却価格×3%+6万円+消費税 | 仲介売却の場合 |
| 測量費 | 30万〜80万円程度 | 境界不明の場合 |
これらすべてが必要になるケースは少ないですが、組み合わせによっては総額が数百万円になることがあります。だからこそ、以下の7つの方法で費用を削減する工夫が重要です。
費用を抑える7つの方法
方法1:買取で作業費用を相殺する
実家の中には一見価値がなさそうに見えても、専門家の目では高値になる品物が眠っていることがあります。
買取対応の遺品整理業者に依頼すると、作業中に発見した買取品(貴金属・ブランド品・骨董品・着物・家電など)の買取金額を作業費から差し引いてもらえます。場合によっては数十万円の買取金額が発生し、遺品整理の実質費用がゼロに近づくこともあります。
費用削減の可能性が高い品目
| 品目 | 期待できる買取額 |
|---|---|
| 貴金属(金・銀・プラチナ) | 材質・重量によって数千円〜数十万円 |
| 着物(西陣織・大島紬など) | 状態・素材によって数千円〜数十万円 |
| 骨董品・美術品 | 内容によって数千円〜数百万円 |
| ブランド品・高級腕時計 | ブランド・状態によって数万円〜数十万円 |
| 家電(製造5年以内) | 品目・状態によって数千円〜数万円 |
まず「買取できる品物があるかを先に確認してもらう」という相談の仕方をするとよいでしょう。ココロセイリでも買取サービスを行っており、査定の上で作業費に充当できます。
方法2:自分でできる作業を先にやっておく
業者に依頼する範囲を減らすことで、費用を大幅に抑えられます。
体力的に可能な範囲で、以下の作業を先に済ませておくと業者への依頼費用が下がります。
軽い日用品・消耗品の処分
食料品・調味料・洗剤・日用品など、自治体のごみ収集ルールに従って処分できるものは、収集日に出してしまいます。これだけで搬出量が減り、業者の作業時間が短縮されます。
衣類・書籍の分別
衣類は古着回収ボックス・地域の資源回収に出せます。書籍はリサイクルショップへの持ち込みや資源回収ステーションで処分できます。
処分しやすい小物の整理
食器・雑貨・文具などを「処分する」「引き取る」「フリマで売る」に分けて先に整理しておくだけで、業者が現場で悩む時間を削減できます。
ただし、大型家具・重量物・取り外しが難しいエアコン・給湯器などは無理に動かさないでください。 けがや建物の損傷につながるリスクがあり、かえって費用が増えます。
方法3:相見積もりで最安値を探す
遺品整理業者・解体業者ともに、同じ条件でも業者によって見積もり金額に数十万円の差が出ることがあります。最低でも3社に見積もりを依頼し、費用と内容を比較してください。
相見積もりのコツ
見積もりを依頼する際は、同じ条件(間取り・物量・作業内容)を各社に伝えます。費用の安さだけでなく、内訳の透明性・買取対応の有無・資格の有無・口コミを総合的に比較してください。一番安い業者が必ずしも最善ではなく、追加請求のリスクに注意が必要です。
方法4:段階的に進めて一度の出費を減らす
実家じまいを「一度にすべて完了させなければならない」と考えると、初期費用が膨らんで動けなくなります。
段階的に進める考え方として、まず貴重品・重要書類の確認と回収(費用なし)、次に自分でできる日用品の処分(費用なし)、続いて遺品整理業者への依頼(最初の費用発生)、その後ハウスクリーニング(売却前に必要な場合)、そして不動産の処分という順番で進めると、各段階の費用を分散させられます。
一度にすべてを依頼するより、段階的に進めることで一回あたりの出費を抑え、買取金額を積み上げてから次の段階に進む方法が現実的です。
方法5:繁忙期を避けて依頼する
遺品整理業者・解体業者ともに、引越しシーズン(3〜4月・9〜10月)は依頼が集中して割高になりやすいです。閑散期(6〜8月・11〜1月)に依頼すると、10〜20%程度費用が安くなるケースがあります。急ぎでない場合は時期を選んで依頼することをお勧めします。
方法6:「残置物込み」で不動産を売却する
解体費用や遺品整理費用を用意できない場合、最も費用負担が少ない選択肢が「残置物(家財)がある状態のまま不動産買取業者に売却する」方法です。
不動産買取業者(仲介ではなく直接買取)の中には、家財が残ったままの状態での購入に対応しているところがあります。この方法では遺品整理の費用がかからない代わりに、仲介売却より売却価格が低くなります。「費用が捻出できない」「早く処分を終わらせたい」という状況では、この選択肢を検討してください。
ただし、相続放棄を検討中の場合は不動産を売却すると「単純承認」とみなされる可能性があります。相続の方針を確定させてから売却を進めてください。
方法7:空き家バンクを活用する
空き家バンクとは、自治体が運営する空き家のマッチングサービスです。売却・賃貸が難しい地方の物件でも、空き家バンクに登録することで移住希望者とのマッチングが可能になることがあります。
空き家バンクを通じた売却・賃貸が成立した場合、自治体によっては仲介手数料やリフォーム費用の一部を補助する制度もあります。神奈川県・東京都内の市区町村でも空き家バンクを設けているところがあるため、実家がある地域の役所に問い合わせてみてください。
実家じまいで使える補助金・助成金制度
国・自治体は空き家問題の深刻化を受けて、実家じまいに使える補助金・助成金制度を設けています。条件を満たせば解体費用の1/5〜1/2、金額にして30万〜100万円程度の支援を受けられる可能性があります。
老朽危険家屋の解体補助金
老朽化が進み、倒壊の危険性があると判定された建物の解体費用を補助する制度です。多くの市区町村で設けており、補助率・上限額は自治体によって異なります。
| 適用条件の例 | 主な内容 |
|---|---|
| 対象建物 | 一定の老朽度基準(耐震診断等)を満たす危険な住宅 |
| 補助率 | 解体費用の1/3〜1/2程度が多い |
| 上限額 | 30万〜200万円程度(自治体による) |
| 申請先 | 市区町村の住宅課・建設課 |
事前に耐震診断や老朽度判定が必要な場合があります。工事着工前に必ず申請を行う必要があり、工事後の申請は認められません。
空き家解体補助金
老朽危険家屋の基準に達していない一般的な空き家でも、解体費用の一部を補助する制度を設けている自治体があります。自治体によって制度の有無・条件が異なるため、実家がある市区町村の窓口に確認してください。
景観形成地域の除却補助金
観光地・歴史的な街並み保全地区など、景観形成に指定されたエリアで建物を除却(解体)して跡地を整備する場合に補助が受けられる制度です。実家が該当エリアにある場合は、都市計画課やまちづくり推進課に問い合わせてみてください。
空き家バンク活用時の補助制度
空き家バンクを通じて空き家の売却・賃貸が成立した場合、リフォーム費用や仲介手数料の一部を補助する制度を設けている自治体があります。移住促進に力を入れている自治体では補助額が大きくなる傾向があります。
空き家の3,000万円特別控除(税制優遇)
補助金ではなく税制優遇ですが、実質的な節税効果が大きい制度です。
親から相続した実家(空き家)を売却する場合、一定の条件を満たすと売却益から最大3,000万円を控除できる特例が適用されます。この特例を活用すると、売却益が3,000万円未満であれば所得税・住民税が実質ゼロになります。
主な適用条件(2025年時点)
- 相続開始から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売却すること
- 昭和56年5月31日以前に建築された建物であること
- 売却時に建物が一定の耐震基準を満たしているか、または建物を取り壊して更地にして売却すること
- 相続直前まで被相続人(故人)が一人で居住していたこと
2024年以降、適用条件が一部変更されています。最新の条件は国税庁のウェブサイトまたは税理士に確認してください。
補助金を申請する際の注意点
工事着工前に申請する
補助金は原則として工事開始前に申請を行い、交付決定を受けてから工事を着工する必要があります。工事を先に行ってから申請しても補助を受けられません。
年度の予算上限に注意する
補助金には年度ごとの予算上限があり、申請が集中すると年度途中で受付が終了するケースがあります。早めに問い合わせて、申請スケジュールを確認してください。
申請から交付まで時間がかかる
補助金の審査・交付決定から実際の補助金受取まで、2〜4ヶ月程度かかることがあります。スケジュールに余裕を持って申請してください。
補助金の調べ方・問い合わせ先
補助金は自治体ごとに異なるため、まず実家がある市区町村の役所に問い合わせるのが最短ルートです。
問い合わせの手順
- 実家の住所を管轄する市区町村役場の「住宅課」「建設課」「空き家対策担当窓口」に電話する
- 「実家じまい・空き家の解体に使える補助金制度はありますか」と聞く
- 条件・補助率・上限額・申請時期・必要書類を確認する
- 必要に応じて現地確認・耐震診断の予約を取る
また、国土交通省が運営する「空き家等対策データベース(MLIT)」や各都道府県の空き家対策ポータルサイトでも、自治体別の補助金情報を検索できます。
神奈川県・東京都内の参考
横浜市・川崎市・相模原市をはじめとする神奈川県内の市区町村でも、老朽危険家屋の解体補助制度や空き家対策支援制度を設けているところがあります。各市区町村の公式サイトまたは住宅課窓口でご確認ください。
お金がない場合でも進める実家じまいの優先順位
費用の制約がある中で実家じまいを進める場合、以下の優先順位で動くことをお勧めします。
| 優先度 | 内容 | 費用 |
|---|---|---|
| 最優先 | 貴重品・重要書類の確認と回収 | 0円 |
| 優先 | 自分でできる軽い荷物の整理・処分 | ごみ袋代のみ |
| 優先 | 補助金の調査・申請手続き | 0円(手間のみ) |
| 中 | 買取業者への査定依頼 | 0円(多くは無料査定) |
| 中 | 不動産の処分方針の決定(売却・賃貸・解体) | 0円(相談のみ) |
| 後 | 遺品整理業者への依頼(買取金額が確定してから) | 買取との差額 |
| 後 | ハウスクリーニング・解体工事 | 補助金活用後の自己負担分 |
費用がかからない・かかりにくい作業から着手し、買取金額・補助金・売却益でなるべく費用を相殺してから次のステップに進む流れが、費用負担を最小化する最善策です。
放置するとかえって費用がかかる理由
「お金がないから後回しにしよう」という判断は、長期的にはかえって費用を増やすリスクがあります。
固定資産税の増大
「管理不全空き家」に認定されると「住宅用地の特例」が解除され、固定資産税が最大6倍に上がる可能性があります。放置期間が長いほど累積の税額が増えます。
建物の急速な劣化
人が住まなくなった家は湿気・カビ・シロアリ・腐朽が急速に進みます。放置すればするほど解体時の費用が上昇したり、近隣への倒壊リスクが高まります。
売却価格の下落
建物の老朽化が進むほど不動産の売却価格が下がります。早めに処分した方が手元に残る現金が多くなります。
補助金の機会損失
補助金制度は年度ごとの予算があり、先着順になることがあります。また、対象条件が変更される可能性もあります。使える補助金があっても、先送りにしているうちに制度が終了するリスクがあります。
「今は費用が用意できないから後回し」ではなく、「費用をかけずに動ける部分から今すぐ着手する」という発想の転換が重要です。
神奈川・東京の実家じまいはココロセイリにお任せください
ココロセイリは、神奈川県・東京都を中心に遺品整理・実家じまいを専門とする業者です。「お金がなくてどこから手をつければいいかわからない」という段階からご相談いただけます。
ココロセイリが選ばれている理由
買取サービスに対応しています。貴金属・ブランド品・骨董品・着物・家電など、価値ある品物は査定の上で買取を行い、買取金額を作業費に充当することで費用負担の軽減をサポートします。場合によっては実質費用ゼロに近い形での実家じまいが可能です。
見積もりは無料です。「費用がいくらかかるか確認してから決めたい」という段階でも、現地確認の上で明確なお見積もりをご提示します。
遺品整理士が在籍しています。資格を持つスタッフが丁寧に対応します。
分割払いや段階的な依頼にも柔軟に対応しています。一度にすべてを依頼するのが難しい場合は、まず貴重品の確認・買取査定だけ、次に一部の部屋の片付けだけ、といった形での段階的なご依頼にも対応しています。
「まず費用感だけ知りたい」「買取でどれだけ費用を抑えられるか確認したい」という段階でも、お気軽にご相談ください。
まとめ
「お金がない」という状況で実家じまいを進めるための方法と制度を整理します。
| 方法 | 期待できる効果 |
|---|---|
| 買取で作業費を相殺 | 数万〜数十万円の費用削減 |
| 自分でできる作業を先に済ませる | 業者費用を数万円削減 |
| 相見積もりで最安値を探す | 数万〜十数万円の削減 |
| 段階的に進める | 一回あたりの出費を抑える |
| 繁忙期を避ける | 10〜20%程度の割引 |
| 残置物込みで不動産売却 | 遺品整理費用ゼロに |
| 空き家バンクの活用 | 売却・賃貸の選択肢が広がる |
| 解体補助金の活用 | 解体費の1/3〜1/2を補助 |
| 3,000万円特別控除 | 売却益への税金をゼロに |
最初から全部を完璧に用意しようとせず、まず費用のかからない作業と補助金の調査から着手してください。動き始めることで「意外と費用を抑えられる方法がある」と気づくことが多いです。
よくある質問(FAQ)
Q:実家じまいの補助金はどこで調べればいいですか?
まず実家がある市区町村の役所の「住宅課」「建設課」「空き家対策担当窓口」に電話して確認してください。「実家の解体・片付けに使える補助金制度はありますか」と聞くだけで担当者が教えてくれます。国土交通省の空き家対策データベースや各都道府県のポータルサイトも参考になります。
Q:お金がなくても遺品整理業者に相談できますか?
はい。ほとんどの遺品整理業者は無料で現地見積もりを行っています。見積もりの段階で「買取できる品物があるか先に確認してもらえますか」と聞くことで、費用がどれだけ抑えられるか事前に把握できます。
Q:買取で遺品整理費用がゼロになることはありますか?
あります。貴金属・骨董品・ブランド品・着物などが複数点ある場合、買取金額が作業費を上回るケースもあります。ただし、品物の状態・種類によって結果が異なるため、まず査定を受けることをお勧めします。
Q:補助金は工事後に申請できますか?
原則として工事前に申請し、交付決定を受けてから着工する必要があります。工事後の申請は認められません。補助金の利用を考えている場合は、業者に依頼する前に必ず役所に相談してください。
Q:解体費用が用意できない場合、どうすればいいですか?
残置物込みで不動産買取業者に売却する方法が最も費用負担が少ない選択肢です。家財が残ったままの状態でも買取対応の不動産会社があります。仲介売却より価格は低くなりますが、遺品整理・解体費用を自己負担せずに済みます。
Q:実家を放置し続けるとどうなりますか?
固定資産税が最大6倍になるリスク・建物の急速な劣化・売却価格の下落・補助金の機会損失など、放置するほどコストは増えていきます。「今はお金がない」という状況でも、費用のかからない作業から少しずつ着手することをお勧めします。
豊富な実績を持つ遺品整理の専門店「株式会社ココロセイリ」の代表取締役社長
