遺品整理は、故人の思い出を整理し、住居を片付ける大切な作業です。しかし、「どれくらいの費用がかかるのか」「できるだけ安く済ませる方法はあるのか」「業者選びで失敗しないためには?」といった疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
実際、遺品整理の費用は、間取りや地域、作業内容によって大きく変わります。
また、業者によって料金体系が異なるため、適正価格を知らないと「思った以上に高額だった…」と後悔するケースも少なくありません。
そこで本記事では、遺品整理の費用相場を間取り別・地域別に詳しく解説し、費用を安く抑える方法や、悪徳業者に騙されないためのポイントをお伝えします。
「できるだけ費用を抑えながら、スムーズに遺品整理を進めたい」という方は、ぜひ最後までご覧ください。
豊富な実績を持つ遺品整理の専門店「株式会社ココロセイリ」の代表取締役社長
目次
遺品整理の費用相場はどれくらい?【間取り別・地域別】
遺品整理を業者に依頼する際、最も気になるのが費用相場です。実際の料金は、間取り・地域・作業内容などによって大きく変動するため、適正価格を把握しておくことが大切です。
ここでは、間取り別・地域別の費用相場を詳しく紹介します。
【表付き】間取り別の料金相場
間取りごとに、一般的な遺品整理の料金相場と、作業人数・作業時間の目安を表にまとめました。
間取り | 費用相場(円) | 作業人数 | 作業時間 |
---|---|---|---|
1K | 30,000~80,000円 | 2~3人 | 約1~3時間 |
1DK | 50,000~120,000円 | 2~4人 | 約2~5時間 |
1LDK | 70,000~150,000円 | 3~5人 | 約3~6時間 |
2DK | 90,000~200,000円 | 3~6人 | 約3~8時間 |
2LDK | 120,000~250,000円 | 4~7人 | 約4~10時間 |
3DK | 150,000~350,000円 | 5~8人 | 約5~12時間 |
3LDK | 180,000~400,000円 | 6~10人 | 約6~14時間 |
4LDK以上 | 250,000~600,000円 | 7~15人 | 約6~20時間時間 |
- 1K~1LDK:作業人数が少なく、数時間で完了するため、比較的安く済む。
- 2DK~3LDK:荷物量が増えるため、作業時間・費用ともに増加。
- 4LDK以上:大型家具や物置の整理が必要なことが多く、費用が高額になる傾向。
地域別の費用相場|都市部と地方でどう違う?
遺品整理の費用は、地域ごとの人件費・廃棄物処理費などの違いによって変動します。特に、東京・大阪などの都市部は、地方と比べて料金が高くなる傾向があります。
地域別の遺品整理費用相場(2LDKの場合)
地域 | 費用相場(円) |
北海道・東北 | 100,000~200,000 |
関東(東京・神奈川・千葉・埼玉) | 150,000~300,000 |
東海・北陸(名古屋・静岡・金沢) | 120,000~250,000 |
関西(大阪・京都・兵庫) | 130,000~280,000 |
中国・四国(広島・岡山・愛媛) | 110,000~220,000 |
九州(福岡・熊本・鹿児島) | 100,000~210,000 |
地域ごとの特徴
- 関東・関西:人口が多く、作業員の確保・廃棄物処理費が高いため、料金も高くなる。
- 地方(北海道・東北・九州):比較的費用が安いが、業者の選択肢が限られるため、遠方出張費が加算されることがある。
- 東海・北陸・中国・四国:関東・関西よりは安いが、都市部に近い地域では料金が上がることも。
遺品整理の費用が決まる要素|価格に差が出る4つの理由
遺品整理の費用は、間取りや地域によって異なるだけでなく、さまざまな要素によって変動します。
同じ広さの部屋でも、料金に大きな違いが出ることがあるため、事前にどのような要素が影響するのかを理解しておくことが重要です。
ここでは、遺品整理の価格に差が出る4つの主要な要因を詳しく解説します。
遺品整理の料金が変わる主な要因
「①遺品の量(物量)」「②作業人数・作業時間」「③追加作業(特殊清掃・供養・解体)」「④廃棄物処理の方法(自治体vs業者)」の4つの要因を説明いたします。
①遺品の量(物量)
遺品の量が多ければ多いほど、作業時間や人員が増え、トラックの台数も必要になるため、費用が高くなります。
- 物量が少ない場合(1K・1DK):1~3名の作業員で数時間で完了することが多く、比較的安価。
- 物量が多い場合(3LDK・4LDK):6名以上の作業員と複数台のトラックが必要になり、高額になりやすい。
- 屋根裏・倉庫・納屋などの整理:通常の部屋以外に整理が必要な場合、追加費用が発生する。
業者によっては「トラック積み放題プラン」があり、物量が多い場合にお得になることもあります。
②作業人数・作業時間
作業員の人数や作業時間が長くなるほど、人件費がかかり、費用が上がります。
間取り | 作業人数 | 作業時間 |
---|---|---|
1K | 2~3人 | 約1~3時間 |
1DK | 2~4人 | 約2~5時間 |
1LDK | 3~5人 | 約3~6時間 |
2DK | 3~6人 | 約3~8時間 |
2LDK | 4~7人 | 約4~10時間 |
3DK | 5~8人 | 約5~12時間 |
3LDK | 6~10人 | 約6~14時間 |
4LDK以上 | 7~15人 | 約6~20時間時間 |
作業を効率化するため、遺族が事前に整理しておくと費用を抑えられることがあります。また、早朝や夜間の作業を希望する場合、割増料金が発生することがあるので、注意しましょう。
③追加作業(特殊清掃・供養・解体)
基本的な遺品整理以外に、特殊な作業が必要になると追加料金が発生します。
追加作業内容 | 追加費用の目安 |
---|---|
遺品の供養 | 5,000円~30,000円 |
特殊清掃(孤独死・ゴミ屋敷) | 50,000円~300,000円 |
害虫駆除 | 10,000円~50,000円 |
ハウスクリーニング | 10,000円~50,000円 |
家屋の解体・撤去 | 100,000円~500,000円 |
特殊清掃が必要な場合、見積もり時にしっかり確認することが大切です。また、供養や買取サービスを提供している業者を選ぶと、手続きがスムーズになります。
④廃棄物処理の方法(自治体vs業者)
不用品の処分方法によって、コストに差が出ます。
処分方法 | 特徴 | 費用の違い |
---|---|---|
自治体の粗大ごみ回収 | 費用が安いが、指定日・事前予約が必要 | 500円~5,000円(1点あたり) |
遺品整理業者に依頼 | すぐに対応可能だが費用が高め | 30,000円~100,000円(トラック積み放題) |
不用品回収業者 | 買取サービスもあるため、費用削減の可能性あり | 10,000円~50,000円 |
自治体の粗大ごみ回収を活用すると、コストを抑えられます。また、リサイクル家電(冷蔵庫・洗濯機など)は自治体の委託業者や指定引取所、家電量販店などに依頼して処分する必要があります。
遺品整理の費用を安くする6つの方法
遺品整理の費用をできるだけ抑えたいと考える人は多いでしょう。特に、家全体の整理や特殊な作業が必要な場合、想像以上に高額になることもあります。しかし、適切な方法を選べば、コストを抑えつつスムーズに進めることができます。ここでは、遺品整理を安くするための6つの方法について詳しく解説します。
【節約ポイント①】業者を使い分ける
遺品整理業者にすべてを依頼すると便利ですが、費用がかさみがちです。作業内容ごとに専門の業者を選ぶことで、必要なサービスだけを利用でき、コスト削減につながります。
例えば、部屋の片付けがメインであれば、不用品回収業者を活用すると、遺品整理専門業者よりも安く済むことがあります。特に、家具や家電の処分が中心の場合は、不用品回収業者の「積み放題プラン」を利用すると費用を抑えられるでしょう。
また、部屋の掃除や消臭が必要なら、ハウスクリーニング業者を選ぶのも一つの手です。遺品整理業者が提供するクリーニングサービスよりも、専門の業者に依頼する方が安く、質の高い仕上がりが期待できます。
さらに、価値のある遺品がある場合は、リサイクル業者や買取専門店に依頼すると、処分費用が軽減される可能性があります。着物やブランド品、美術品などは専門の査定士がいる買取店を利用することで、高額で売却できることもあります。
ただし、遺品整理業者の中にはすべて対応している企業もありますので、一緒に依頼することで安くなるケースもあります。
【節約ポイント②】自治体の粗大ゴミ回収を利用
自治体の粗大ゴミ回収を利用することで、費用を大幅に削減できます。多くの市町村では、ソファやタンスなどの大型家具を格安で回収しており、民間の不用品回収業者よりも低価格で処分することが可能です。
自治体によっては、処分方法が異なるため、事前に回収ルールを確認することが大切です。例えば、指定の日時に出せば回収してもらえるケースもあれば、申し込みが必要な自治体もあります。自治体の公式ホームページをチェックして、適切な手続きを行うようにしましょう。
また、家電リサイクル法の対象となるテレビや冷蔵庫などは、リサイクル券を購入すれば比較的安価に処分できます。リサイクル券は郵便局などで購入でき、指定の業者に依頼すれば適切に処理してもらえます。
【節約ポイント③】買取サービスを活用する
遺品の中には、まだ使えるものや価値のあるものが含まれていることが多く、これらを買取サービスに依頼すれば費用を削減できます。
一般的に、遺品整理業者も買取を行っていますが、より高値で売却したい場合は専門の買取店を利用するのが賢明です。骨董品やブランド品、貴金属などは、専門の鑑定士がいる業者に依頼すると適正価格で査定してもらえます。
また、家具や家電などは、状態が良ければリサイクルショップやフリマアプリを利用する方法もあります。特に、冷蔵庫や洗濯機などの白物家電は比較的需要があり、高値で売れることもあります。可能であれば、自分で売却を試みるのも一つの方法です。
【節約ポイント④】相見積もりを取って比較する
業者を選ぶ際に、複数の見積もりを取ることで、最適な価格を見つけることができます。一般的には、3社以上の見積もりを比較することで、料金の相場を把握し、適正価格で依頼できるようになります。
業者によって料金設定やサービス内容に違いがあるため、単に価格だけで判断するのではなく、作業内容や追加料金の有無も確認することが重要です。例えば、「処分費込み」と書かれていても、一部の家電や大型家具の回収には別途料金がかかるケースもあります。
また、見積もりの際には、訪問見積もりを依頼するのが望ましいです。電話やメールでの見積もりでは、実際に作業する際に追加料金が発生することがあるため、現地でしっかり確認してもらうことが必要です。
【節約ポイント⑤】追加オプション・不透明な料金を事前に確認
遺品整理の費用が予想以上に高額になってしまう原因の一つが、追加料金の発生です。契約前にしっかりとオプション内容を確認し、不必要なサービスを削ることで、コストを抑えることができます。
例えば、特殊清掃や供養が必要な場合は、別途料金が発生することが多いです。しかし、供養に関しては、地域の寺院や神社で低コストで対応してもらえる場合もあるため、他の選択肢を検討するのもよいでしょう。
また、見積もりに含まれている費用の内訳を確認し、不明点があれば業者に質問することが大切です。「作業後に追加料金が発生することはあるか」「見積もり以外にかかる費用はないか」などを事前に確認しておくことで、予想外の出費を防ぐことができます。
【節約ポイント⑥】できる部分は自分で整理する
遺品整理をすべて業者に任せるのではなく、自分でできる部分を整理しておくことで、費用を抑えることが可能です。
特に、貴重品や重要書類の整理は、業者に任せるよりも自分で確認したほうが安心です。遺言書や預金通帳、証券類などの重要な書類は、紛失すると後の手続きが煩雑になるため、事前に整理しておくことをおすすめします。
また、形見分けを事前に行うことで、業者に依頼する遺品の量を減らせます。家族や親族と話し合いながら、必要なものと不要なものを分けておけば、遺品整理業者に頼む際の費用を抑えることができます。
さらに、不要になったものを処分する際には、できるだけ自治体のゴミ収集サービスを利用するとよいでしょう。自分でゴミを分別して出せば、回収費用を最小限に抑えることができます。
遺品整理業者の選び方【悪徳業者を避けるポイント】
遺品整理を業者に依頼する際、気をつけたいのが「業者選び」です。適切な業者を選べば、スムーズに整理を進められますが、悪徳業者に依頼してしまうと高額な追加請求や遺品の紛失、不法投棄といったトラブルに巻き込まれる可能性があります。
ここでは、優良業者と悪徳業者の違いや、トラブルを避けるためのポイントについて詳しく解説します。
【比較表】優良業者 vs 悪徳業者の違い
遺品整理業者には、信頼できる「優良業者」と、悪質な手口で消費者を騙す「悪徳業者」が存在します。両者の違いを知ることで、安心して依頼できる業者を見極めましょう。
項目 | 優良業者 | 悪徳業者 |
---|---|---|
見積もりの対応 | 訪問見積もりで詳細に説明し、追加費用なし | 電話やメールで簡単に見積もり、後から追加請求 |
料金設定 | 料金表が明確で、内訳が細かく記載されている | 料金が不透明で「一式〇〇円」など曖昧な説明 |
作業内容 | 丁寧な仕分け・養生を実施し、遺品を大切に扱う | 乱暴な作業で破損が多く、仕分けも適当 |
許可・資格 | 遺品整理士の資格があり、古物商許可・一般廃棄物収集運搬の許可を持つ | 無資格・無許可で営業し、不法投棄の可能性がある |
買取・供養サービス | 遺品供養や買取にも対応し、適正価格で査定 | 価値のある品でも勝手に処分したり、極端に安く買い叩く |
口コミ・評判 | 利用者の評価が高く、実績豊富 | 低評価が多く、悪評が目立つ |
トラブル対応 | クレームや問い合わせに誠実に対応する | 問い合わせても対応が不誠 |
このように、優良業者は料金や作業内容が明確で、利用者の立場に立った対応をしてくれます。一方で、悪徳業者は料金を不透明にし、追加請求やずさんな作業でトラブルを引き起こすことが多いです。
こんな業者には要注意!トラブル事例
実際に遺品整理をめぐるトラブルは多く報告されています。以下のような業者には特に注意が必要です。
追加料金を請求する業者
最初の見積もり時には低価格を提示し、作業完了後に「想定以上の作業が発生した」などの理由で高額な追加料金を請求する業者がいます。特に「一式〇〇円」など、曖昧な見積もりを提示する業者は危険です。契約前に、追加料金が発生する可能性について明確に確認しましょう。
無許可業者による不法投棄
一般廃棄物を処分するには「一般廃棄物収集運搬業の許可」が必要です。しかし、一部の業者はこの許可を持たず、違法な処分を行っています。特に、不法投棄が発覚した場合、遺品の元の持ち主(依頼者)にも責任が及ぶ可能性があるため、許可の有無を必ず確認することが大切です。
貴重品の紛失・処分
悪徳業者の中には、遺品の中にある貴金属やブランド品を勝手に持ち去るケースもあります。また、貴重品を適当に仕分け、必要な書類まで処分してしまうことも。優良業者は、作業中に貴重品を発見した場合、依頼者に確認を取ってから対応します。契約前に「貴重品の取り扱いについてどう対応するか」を確認しておくと安心です。
遺品整理の具体的な流れと必要な準備
遺品整理をスムーズに進めるためには、事前の準備と計画が欠かせません。適切な手順を踏むことで、無駄な手間やコストを削減しながら、大切な品を正しく整理することができます。ここでは、遺品整理の流れや事前に準備すべきこと、相続放棄との関係について詳しく解説します。
遺品整理の流れ
遺品整理は大きく分けて「見積もり」「仕分け」「処分・供養」「清掃」の4つのステップで進められます。それぞれの工程を詳しく見ていきましょう。
①見積もり
まず、遺品整理業者に依頼する場合は、事前に見積もりを取る必要があります。見積もりでは、作業範囲や料金、追加費用の有無を確認し、複数の業者を比較するのが望ましいでしょう。特に、訪問見積もりを行い、詳細な費用内訳を提示してくれる業者を選ぶことが重要です。
②仕分け
遺品を「必要なもの」「形見分けするもの」「処分するもの」に分類します。この作業は、家族だけで行うことも可能ですが、時間がかかる場合は業者に手伝ってもらうのも一つの方法です。特に、貴重品や重要書類(銀行通帳、保険証書、不動産関連の書類など)は、間違えて処分しないよう慎重に扱いましょう。
③処分・供養
仕分けが完了したら、不要になった遺品を処分します。自治体の粗大ごみ回収を利用するか、遺品整理業者にまとめて引き取ってもらう方法があります。また、遺品の中には供養が必要な品(仏壇、遺影、位牌など)が含まれていることもあるため、供養サービスを提供している業者に相談すると安心です。
④清掃
最後に、遺品を整理した後の部屋を清掃します。簡単な掃除で済む場合もあれば、ゴミ屋敷状態になっている場合は専門の清掃業者に依頼する必要があります。特に、孤独死が発生した場合は特殊清掃が必要になることもあるため、状況に応じて業者を選びましょう。
遺品整理をスムーズに進めるためのチェックリスト
遺品整理を効率よく進めるには、事前準備が欠かせません。ここでは、スムーズに作業を進めるために準備しておくべき書類や段取りについて解説します。
事前に準備すべき書類
遺品整理を始める前に、以下の書類を用意しておくとスムーズに進めることができます。
- 故人の身分証明書(運転免許証、マイナンバーカードなど)
- 銀行通帳・キャッシュカード
- 生命保険や年金の書類
- 不動産の権利書
- クレジットカードの明細や契約書
- 公共料金の請求書(電気・ガス・水道)
- 賃貸契約書(賃貸物件の場合)
これらの書類は、相続手続きや契約解除の際に必要になることが多いため、整理する際に慎重に扱いましょう。
遺品整理の段取り
スムーズに進めるためには、次のような段取りを意識して進めると良いでしょう。
- 遺品整理を行う日程を決める:遺品整理には時間がかかるため、家族や親族と調整し、余裕をもったスケジュールを立てましょう。
- 必要な人手を確保する:遺品整理を家族だけで行うのか、業者に依頼するのかを決めます。作業量が多い場合は、プロの力を借りるのも有効です。
- 貴重品や重要書類を確認する:先述の書類リストを参考に、必要なものを確保します。特に、相続に関わる書類は慎重に取り扱いましょう。
- 処分するものの方法を決める:ゴミ処理業者、リサイクル業者、寄付など、処分の方法を事前に考えておくとスムーズです。
- 必要に応じて供養を依頼する:仏壇や位牌など、供養が必要なものは、業者を手配しておくと後の手続きが楽になります。
【重要】相続放棄を考えている場合の注意点
相続放棄を検討している場合、遺品整理の進め方には特に注意が必要です。相続放棄とは、故人の資産や負債を一切引き継がないことを指しますが、手続きの際に誤った対応をすると、意図せず相続を承認したとみなされることがあります。
遺品整理が相続放棄に影響するケース
相続放棄を予定している場合、以下のような行為は「単純承認」とみなされ、相続放棄が無効になる可能性があります。
- 故人の財産を売却・処分する
- 預貯金を引き出す
- 不動産の名義変更を行う
- 形見分けをする
遺品整理は、財産の処分に該当する可能性があるため、相続放棄を考えている場合は、まず弁護士や司法書士に相談することが重要です。
形見分けや貴重品の処分に関する法的リスク
形見分けとは、故人の遺品を家族や親しい人に譲る行為ですが、相続放棄の手続きを進める前に行うと、「遺産を受け取った」と判断され、放棄が認められなくなることがあります。
また、故人の貴重品(時計、宝石、骨董品など)を売却すると、相続財産を管理したと見なされ、相続を承認したと判断されることも。相続放棄を検討している場合は、遺品整理を進める前に専門家へ相談し、慎重に対応することが求められます。
【Q&A】遺品整理に関するよくある質問
ここでは、遺品整理に関するよくある質問をまとめております。
遺品整理の費用を最も安くする方法は?
自分で仕分けを行い、自治体の粗大ゴミ回収を利用するのが最も安く済む方法です。また、不用品の買取サービスを活用し、貴重品を売却することで費用を抑えることも可能です。
どんな業者に依頼すれば失敗しない?
遺品整理士が在籍し、訪問見積もりを行ってくれる業者を選ぶと安心です。追加料金の有無や口コミ評価を確認し、相見積もりを取ることも重要です。
相続放棄を予定しているが遺品整理はできる?
相続放棄を検討している場合、遺品の処分や形見分けを行うと「単純承認」とみなされる可能性があるため注意が必要です。必ず弁護士や司法書士に相談してから進めましょう。
遺品の中に価値のあるものがあるか判断する方法は?
専門の鑑定士や買取業者に査定を依頼するのが確実です。特に骨董品、ブランド品、貴金属などは高額買取の可能性があるため、慎重に扱いましょう。
どのタイミングで遺品整理を依頼するべき?
四十九日や相続手続きが落ち着いたタイミングで行うのが一般的です。ただし、賃貸物件の場合は退去期限を考慮し、早めに進める必要があります。
まとめ|遺品整理の費用を抑えながら適切な業者を選ぼう
遺品整理は、ただの片付けではなく、故人との思い出を整理し、家族が新たな一歩を踏み出すための大切な作業です。しかし、費用が思ったよりも高額になることや、業者選びでのトラブルに不安を感じる方も多いでしょう。本記事では、遺品整理の費用相場や価格が変動する要因、そして費用を抑えるための具体的な方法について詳しく解説しました。
まず、遺品整理の費用は、間取りや地域、作業内容によって大きく異なります。特に、大型家具や家電が多い場合や特殊清掃が必要な場合は、追加料金が発生することを考慮しておく必要があります。一方で、自治体の粗大ゴミ回収や買取サービスを活用することで、コストを大幅に削減できる可能性もあります。
また、業者選びも重要なポイントです。遺品整理士の資格を持つ業者や、料金体系が明確な業者を選ぶことで、不要な追加費用を避けることができます。相見積もりを取り、口コミや評判を確認しながら、信頼できる業者に依頼することが、納得のいく遺品整理につながります。
遺品整理は、感情的にも体力的にも負担の大きい作業ですが、適切な手順と信頼できる業者を選ぶことで、スムーズに進めることが可能です。費用を抑えながらも、故人を敬いながら整理を進める方法を選びましょう。
「遺品整理をしたいけれど、どこに依頼すればいいかわからない」「できるだけ費用を抑えながら、丁寧に対応してくれる業者を探している」――そんな方は、ココロセイリにご相談ください。
ココロセイリでは、遺品整理士の資格を持つスタッフが、遺族の気持ちに寄り添いながら丁寧に遺品を整理いたします。さらに、追加料金のない明確な料金体系と、買取サービスによる費用削減で、お客様にとって最適な遺品整理を提供しています。
また、供養や特殊清掃、ハウスクリーニングなどのオプションも用意しており、一軒家丸ごとやゴミ屋敷の整理も安心してお任せいただけます。
「どの業者がいいかわからない…」という方も、まずは無料見積もりからお気軽にご相談ください。ご希望に合わせた最適なプランをご提案いたします。
豊富な実績を持つ遺品整理の専門店「株式会社ココロセイリ」の代表取締役社長