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/ 更新日: 2025.06.16

遺品整理で食器はどう処分する?思い出に配慮した整理・手放し方ガイド

遺品整理で食器はどう処分する?思い出に配慮した整理・手放し方ガイド

「こんなにたくさんの食器、どうすればいいんだろう…」

遺品整理に取りかかると、真っ先に目に入るのが食器棚いっぱいの器たち。毎日使われていた茶碗、客人用に取っておいたセット、箱にしまわれたままの引き出物。どれも故人の生活や思い出が詰まっていて、なかなか手放せない…という方は少なくありません。

この記事では、遺品としての食器をどのように扱うべきか、心情にも配慮しながら整理・処分を進めるための考え方や具体的な方法をまとめました。

「捨てる」だけが選択肢ではありません。残す・譲る・売る・寄付する・プロに頼むといった多様な選択肢と、それぞれのメリット・注意点をご紹介します。

「故人の気持ちを大切にしながら、少しずつ前に進みたい」

そんなあなたの気持ちに寄り添いながら、心にやさしい遺品整理のヒントをお届けします。

遺品整理士:荻原 悠史-地区統括会員-
記事監修 遺品整理士:荻原 悠史-地区統括会員-
「優良業者認定7年連続取得」「Google口コミ高評価164件以上/評価4.9点」など、
豊富な実績を持つ遺品整理の専門店「株式会社ココロセイリ」の代表取締役社長

なぜ食器の遺品整理は難しいのか?

遺品整理の中でも、食器の整理は多くの方が「思った以上に大変」と感じます。ただのモノの片付けとは違い、心理的・物理的なハードルがいくつも存在します。このセクションでは、食器の遺品整理が難航しやすい3つの理由を整理してご紹介します。

大量に保管されていることが多い

遺品整理の現場で「予想以上に食器が多くて驚いた」という声は少なくありません。特にご実家の整理では、長年にわたって使われずに取っておかれた食器が、押入れや食器棚の奥にぎっしりと詰まっているケースが多く見られます。

昭和~平成初期にかけては、冠婚葬祭や贈答品としても食器が多く用いられていたため、「使わないけれど捨てられない」まま溜まってしまう傾向がありました。そうした背景から、ひとつのご家庭に何十枚もの皿やカップが残されているのは珍しいことではないのです。

物量が多ければ多いほど、仕分けや運搬、処分の手間が増え、体力的・時間的負担は大きくなります。そのため、まずは全体量の把握と、「今すぐ片付けるべきかどうか」を冷静に見極めることが大切です。

思い入れが強く、手放しにくい

食器は、ただの「道具」ではありません。故人が日常的に使っていたお茶碗や、家族で特別な日に囲んだ食卓の器には、その人らしさや家族の記憶が色濃く残っているものです。

「母がいつもこのカップで紅茶を飲んでいた」

「家族団らんのときによく使った取り皿」

そんな些細な思い出がよみがえるからこそ、簡単には捨てられない。これはごく自然な感情です。

遺品整理においては、「使えるかどうか」や「価値があるかどうか」だけでなく、「自分にとってどんな意味があるか」という感情的な価値も大切な判断軸になります。無理に手放す必要はありません。気持ちの整理がつくまでは、一時的に保管しておくという選択も、心に寄り添った賢い対応です。

割れ物・重いなど物理的なリスクも

食器の整理では、感情面だけでなく「取り扱いの難しさ」も大きな負担になります。

特に遺品として残された食器は、陶器・ガラス製の割れ物が多く、ひとつひとつが重いため、運搬中に落としたり、割れてケガをしたりするリスクもあります。さらに、大量にある場合は一気に運ぶことができず、何度も往復する手間も生じます。

食器棚の上や奥にしまわれたままのものを取り出す作業には、脚立を使ったり、高齢のご家族がかがんだりする場面もあるため、無理をせず、安全第一で進めることが大切です。

もし「重い・割れそうで不安」「どこから手をつけたらいいかわからない」と感じたら、無理をせずに専門業者の力を借りるのも方法の一つです。プロであれば、食器の取り扱いにも慣れており、安全かつスムーズに作業を進めてくれます。

食器を整理・処分する前に考えたいこと

遺品整理において、食器は「すぐに捨てるもの」と決めつけず、まずはゆっくり向き合いたい品のひとつです。思い出の詰まった食器をどう扱うかで、遺品整理の満足度や精神的な落ち着きが大きく変わります。

ここでは、処分や譲渡を検討する前に考えておきたい3つのポイントを紹介します。

手元に残すものの選び方(思い出・実用性・収納力)

まず考えたいのは、「何を残すか」です。選び方のコツは、以下の3つの観点をバランスよく考えることです。

  • 【思い出の深さ】故人が生前に愛用していたマグカップ、家族で使っていたお茶碗など、「見ると故人を思い出す」食器は、日常の中でそっと心を支えてくれます。
  • 【実用性】残すなら「使えるもの」を。日常的に使いやすいサイズやデザインのものは、ただの保管品ではなく、暮らしの一部として故人の記憶を感じられます。
  • 【収納力とのバランス】思い出があっても、大量に残してしまうと収納スペースを圧迫し、日常生活に支障が出ることもあります。無理なく保管できる数を意識しましょう。

選びきれない場合は、一時的に「仮置きボックス」を作り、気持ちが整理されるまで保管するのも良い方法です。

家族や親族との共有・形見分けのすすめ

遺品の食器は、「物」ではなく「思い出」を分かち合うきっかけにもなります。もし複数の相続人や家族がいる場合、形見分けとして食器を共有することで、故人を偲ぶ心を家族全体で共有することができます。

特に、以下のような食器は形見分けの候補に適しています。

  • 普段使いしていたお気に入りの食器
  • 記念日や特別な場面で使われた食器
  • ブランド品や贈答用の未使用品

形見分けの際は、トラブルを避けるためにも「誰がどれを持ち帰るか」を丁寧に話し合うことが大切です。家族全員が納得できるよう、実物を広げて一緒に選ぶ場を設けるのもおすすめです。

また、遠方に住んでいる親族には、配送という形で渡すことも可能です。丁寧に梱包して送ることで、気持ちも一緒に届けることができるでしょう。

すぐに処分しない「一時保管」

遺品整理では、「すぐに決断できない」という気持ちになるのはごく自然なことです。特に食器のように日常的に使われていた物には、思い出や感情が強く残るため、無理に処分しようとすると後悔につながることもあります。

そんなときにおすすめなのが、一時的に保管するという方法です。

たとえば、

  • 今は判断できないが、気持ちが落ち着いてから整理したい
  • 他の家族と相談してから形見分けをしたい
  • 一部の食器だけを記念に残しておきたい

という場合に、無理に捨てたり売却したりせず、ダンボールや保管ケースにまとめて保管しておくと安心です。

保管場所の確保が難しい場合は、トランクルームや宅配型の保管サービスを活用する方法もあります。整理のスピードを優先するよりも、後悔しない選択をすることが何より大切です。

遺品の食器を手放す5つの方法と注意点

遺品整理で出てきた食器は、思い出が詰まっているぶん、処分に迷いが生じやすいものです。ですが、すべてを残すことも難しく、どのように手放すかを冷静に選ぶことが大切です。

ここでは、遺品の食器を整理するための5つの方法と、それぞれの注意点をご紹介します。

1. 家で使い続ける(思い出を日常に)

まだ使える食器であれば、自宅で日常使いとして活用するのもひとつの選択です。

お気に入りだった湯飲みや、家族が集まるたびに使われていた器を使い続けることで、故人を身近に感じながら日々を過ごすことができます。

ただし、無理に多くを残すと収納に困るため、実用性や収納スペースもふまえて「本当に使うもの」だけを選ぶとよいでしょう。

2. 親族・知人に譲る(譲渡マナーと確認点)

形見分けとして親族や知人に譲る方法もあります。思い出を共有できる人に引き継ぐことで、食器が新しい役割を持ちます。

譲る際には、

  • 相手に事前に相談し、了承を得る
  • 清潔な状態で丁寧に包装する
  • セットになっているものは揃えて渡す

といった基本的なマナーを意識することが大切です。

3. リサイクルショップ・フリマアプリで売る(価値ある食器の見分け方)

未使用品やブランド食器、セット品は、リサイクルショップやフリマアプリで販売できる可能性があります。ノリタケ、ウェッジウッド、バカラなどのブランドは需要が高く、状態がよければ高値がつくこともあります。下記を意識することで、高値がつきやすくなります。

  • 欠け・ヒビのないものを選ぶ
  • 元箱や説明書があれば一緒に出品する

フリマアプリでは発送や梱包の手間がかかるため、手軽さを求める場合は店舗買取も検討しましょう

4. 寄付する(受け入れ団体と注意点)

使えるけれど売れなかった食器は、寄付という形で再活用することも可能です。福祉施設やNPO法人などが受け入れている場合があります。下記を注意して、寄付を検討してみましょう。

  • 寄付先の条件(未使用品のみなど)を事前に確認する
  • 運搬や送料が自己負担になることが多い
  • 団体の信頼性をチェック(法人格や実績、活動内容)

5. 処分する(自治体ルールと安全な出し方)

どうしても活用先が見つからない場合は、自治体のルールに従って処分します。陶器やガラス製の食器は「不燃ごみ」や「資源ごみ」として分類されるケースが多いです。下記、処分時のポイントです。

  • 割れたものは厚手の紙で包み「キケン」と明記
  • 一度に大量に出すと回収されない可能性があるため、数回に分けて出す
  • 粗大ごみ扱いになるサイズ(30cm以上など)にも注意

業者に頼むのはあり?プロに任せるメリットと選び方

遺品の食器が大量にある場合や、片付ける時間がない、精神的に手をつけにくい――そんなときは、遺品整理の専門業者に依頼するというのもおすすめです。

「大切な人のものだからこそ、丁寧に扱ってほしい」という気持ちに寄り添いながら、整理のプロが安全かつ迅速に作業を進めてくれます。

ここでは、業者に頼むメリットと、依頼する際の注意点を解説します。

重い・大量・時間がない場合におすすめ

食器はガラスや陶器など重くて割れやすく、搬出作業にも危険が伴います。また、家の中に大量にある場合、家族だけで整理しきるのは想像以上に大変です。

業者に依頼すれば、

  • 安全に短時間で作業が完了
  • 自治体のルールに従った分別・処分もおまかせ
  • 食器棚やその他の家具の搬出も対応可能

といったメリットがあり、時間・体力・精神面の負担を軽減できます。

供養付きや分別対応の業者も

「ただ捨てるのは忍びない…」という思いに応える、供養付きの遺品整理サービスを提供している業者も増えています。

さらに、

  • 売却・リサイクル可能なものを仕分けてくれる
  • 分別や自治体との手続きもサポート

といった対応が可能な業者もあります。

思い出の品を丁寧に扱いながら、必要なものは残し、不要なものは適切に処理してもらえるため、感情面でも納得のいく整理がしやすくなります。

悪徳業者に注意!見積もりや実績のチェックポイント

一方で、悪質な業者に依頼してしまうと、高額請求や不適切な処分などのトラブルにつながるリスクもあります。

依頼する前に、以下のポイントをチェックしましょう。

  • 遺品整理士や古物商の資格を持っているか
  • ホームページに所在地・代表者・料金体系が明記されているか
  • 「追加料金なし」「無料見積もり」と明示しているか
  • 実績や口コミがあるか

できれば複数社から見積もりを取り、比較検討することが安心です。

ココロセイリでは、遺品整理士が在籍し、食器を含めた整理・供養・処分をすべて一括対応しています。ご遺族のお気持ちに寄り添いながら、思い出を大切に扱います。

食器棚はどうする?残った家具の扱い方

遺品整理で食器を処分したあと、残るのが大きくて扱いに困る「食器棚」です。中身が空になっても、「重くて運べない」「どう処分したらいいかわからない」と悩む方は少なくありません。

ここでは、食器棚の主な扱い方として「処分」と「再利用」それぞれの方法をご紹介します。

粗大ゴミとして処分する方法

食器棚はサイズが大きく、一般ゴミには出せない「粗大ゴミ」に該当するのが通常です。

処分の流れは以下のとおりです。

  • お住まいの自治体の「粗大ゴミ受付センター」に連絡
  • 食器棚のサイズ・素材・搬出方法を伝える
  • 指定の手数料券(シール)を購入し、家具に貼付
  • 収集日に指定場所へ出す

注意点としては、次の通りです。

  • 搬出には複数人が必要な場合がある
  • 指定日まで時間がかかることがある
  • 取り外しや解体が必要になるケースもある

このような負担が大きい場合は、不用品回収業者や遺品整理業者への依頼が便利です。

再利用・転用して活用する方法

処分せず、食器棚を再利用・リメイクして活かすという方法もあります。

例えば、次の通りです。

  • リビングで本棚や収納棚として使う
  • 玄関に置いて靴箱として活用
  • DIYでリメイクしてワークデスクや飾り棚に変える

デザイン性のある棚であれば、ちょっとした手間で暮らしに活きる家具に変身することもあります。

思い出のある家具だからこそ、無理に手放さず、「使い道があるか」を一度考えてみるのもおすすめです。

まとめ|思い出と向き合いながら、心に優しい整理を

遺品整理の中でも、食器の整理は量の多さや思い出の深さから、精神的にも肉体的にも負担が大きい作業のひとつです。捨てるだけで済まない。そんな気持ちに寄り添いながら、この記事では以下のポイントをお伝えしてきました。

  • 食器整理が難しい理由と背景
  • 思い出に配慮した「手元に残す」「譲る」「売る」「寄付する」「処分する」5つの方法
  • 家族との関係を大切にした形見分けや一時保管
  • 食器棚の扱いと、業者に頼むメリット

無理に急がず、自分たちのペースで進めていくことが何より大切です。誰かの思いが詰まったものだからこそ、心の整理と向き合いながら進めていきましょう。

もし、どうしても一人で進めるのが大変だと感じたときは、専門の遺品整理業者に頼ることも決して「逃げ」ではありません。むしろ、ご家族の負担を減らし、故人への敬意を保つための優しい選択です。

「捨ててしまって本当にいいのか分からない」「家族の思いが詰まっていて手が止まってしまう」——そんなお悩みに、私たちココロセイリはこれまで何度も向き合ってきました。

ご相談は無料、供養・リサイクル・分別などご希望に沿った形で、丁寧に対応いたします。

遺品整理士:荻原 悠史-地区統括会員-
記事監修 遺品整理士:荻原 悠史-地区統括会員-
「優良業者認定7年連続取得」「Google口コミ高評価164件以上/評価4.9点」など、
豊富な実績を持つ遺品整理の専門店「株式会社ココロセイリ」の代表取締役社長
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